サーキットのレイアウトにより、ブレーキパッドに求められる制動力は違います。
必要な制動力を判断する要因は、大きく分類して、下記の3の要因となります。
① スピード域/ブレーキング時間
一般的に、ストレートが長く、ストレートエンドのコーナーが低速コーナーになっているサーキットレイアウトでは、ブレーキングを開始するスピード域が高く、ブレーキングの時間が長いため、制動力の高いパッド摩材が必要となります。反対に、ブレーキングを開始するスピードがさほど高くなく、ブレーキング時間が短いサーキットレイアウトでは、制動力が強くないパッド摩材が適合します。
また、高速からブレーキを開始し、長時間におよぶフルブレーキングでは、ロータ温度も高くなりますので、高温でも、制動力の落ちないブレーキパッドが必要となります。
② 踏力の強さ
踏力の強いフルブレーキと、スピードコントロールに使用する、弱いブレーキでは、もちろん、踏力の強いフルブレーキの方が、より制動力の高いパッド摩材が必要となります。また、一般的に、路面のμが高く、高速から一気に減速するようなブレーキングでは、踏力も高くなる傾向となります。
もちろん、踏力が強いと、ロータ温度も上昇する傾向にあります。
③ ブレーキングの頻度
1ラップ走行する中で、フルブレーキングの回数をラップタイム(分)で割ると、1分あたりに使用するフルブレーキングの回数がわかります。
たとえば、1ラップ中、フルブレーキが6回、ラップタイムが1:30:00なら、1分あたり4回がこのサーキットのフルブレーキ回数となります。この回数が多いほど、ブレーキには厳しいサーキットとなります。一般的に、STOP&GOが多いサーキットは、ブレーキングの頻度も多くなります。
「ZONE」では、各々のサーキットレイアウトの特徴から、必要な制動力、ブレーキの頻度、ロータ温度等によって、サーキットを4つのグループに分けました。必要な制動力は、Dグループが最大となり、Cグループ 、Bグループの順で、Aグループが最小となります。
A | B | C | D |
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筑波1000 | 筑波2000 | 冨士スピードウェイ | ツインリンク茂木 |
仙台ハイランド | 菅生 | 岡山国際サーキット | その他 |
日光サーキット | 鈴鹿 | オートポリス | |
冨士スピードウェイ (ショート) |
エビス西 | その他 | |
スポーツランド山梨 | 十勝モーターパーク | ||
その他 | 本庄サーキット | ||
セントラルサーキット | |||
袖ヶ浦フォレスト・レースウェイ | |||
スパ西浦モーターパーク | |||
タカスサーキット | |||
その他 |
下記は、一部のサーキットにおける、GTカーのデータロガーです。
グラフをクリックすると、拡大され、各サーキットの特徴も詳しく表示されます。