ブレーキングマイスターへの道・ブレーキングテクニックのすべてがわかる

【STEP1】『ブレーキを科学する』

時間軸を意識するとブレーキングは上達する!

ブレーキングドラテク最大の特効薬は、時間軸を意識するとだと私は思います。

たとえば、どれぐらい強くブレーキを踏んだかは、覚えていても、どのように最大の踏力に立ち上げたかとか、その後どのようにブレーキを抜いたかとかは、あまり重要視されていないように思います。

人間の記憶は、最大値は結構覚えているものですが、時間軸により、それがどのように変化したというのは、なかなか記憶することが難しいようです。

そこで、効率的なブレーキにするためにも、データロガーのグラフをイメージして、走ることが、どんな練習方法より有効だと田中は思いますので、みなさんにもお勧めしたいと思います。

下のグラフを見てください。

これは、冨士スピードウェイの1コーナーでの、ブレーキングロガーです。
ブレーキを踏み始めて、最大踏力になり、その後少しずつ踏力が緩んでいくのがわかると思います。

もちろんはじめから、このロガーのように鮮明に想像することは、なかなか難しいので、

 

  1. 踏み始めはどのように踏力を立ち上げたのか。
  2. 最大踏力は、どれぐらいの力だったか。
  3. 踏力を緩めだしたポイントはどの辺りだったか。
  4. どんな感じで、踏力を緩めていったのか。

 

以上、4点が「なんとな~く」わかってくるだけで、ブレーキングは飛躍的に上達します。

要するに、前のLapまでの、上記4点を「なんとな~く」覚えておけば、今のLapが、うまくいったとか、失敗したといったことから、どのようにブレーキを踏むと速くなるかがわかってきます。

ブレーキングは、断片的な強さやタイミングだけを考えているのではなく、時間軸で理解しおけば、再現性も高く、上達も早いと思います。
なんといっても、加速よりかなり短い時間しかなく、リスクもあり、やり直しが効かないのが、ブレーキングですからね。

パッド摩材の評価も時間軸がとっても重要!

ブレーキングは、時間軸を意識することがとても重要といいましたが、これはドラテクだけに限ったことではありません。

ドラテクに密接に関係してくる、ブレーキパッドの摩材をチョイスする場合も同様です。

たとえば、ロータ温度も、ロータとパッド間に発生するミューも、ブレーキング中に変化します。そのフィーリングを言語にするならば、「初期が強い」とか、「奥で滑り感が出る」とか、「スイッチのように瞬間的に効く」などなど。

これら、のフィーリングは、最大踏力での効き具合以上に重要です。

このパッドは、“どう止まるか”ではなく、“どう止めたいのか”を考える時に、時間軸を加えたフィーリングは、とても重要な要素となります。

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