ブレーキングマイスターへの道・ブレーキングテクニックのすべてがわかる

【STEP1】『ブレーキを科学する』

なぜブレーキングは難しいのか?

そもそも、なぜブレーキングは難しいのか。
それは、ブレーキングを行っている時間とスピードの変化量に秘密があります。

下の図を見てください。
このグラフは、GTカー + 富士スピードウェイでのデータロガーで、縦軸がスピード、横軸が時間となっています。ちょうど、場所は1コーナーの進入から立ち上がりです。

このデータロガーで、200km/hから、100km/hに減速するのに要した時間は、約2.4秒。対して、100km/hから、200km/hへ加速する時間は、8.7秒。
圧倒的に、減速する方が短くなります。
要するに、減速のほうがアクションを起こしてから、スピードが変化する量が大きくなるのです。

この、たった2.4秒でドライバーは、ブレーキの踏力コントロールを行い、100km/hものスピードを変化させるのです。この短い時間の中で、ブレーキをまず踏んでみて、そこから微調整をするのですから、 ブレーキ = 難しい となってしまいます。

おまけに、一瞬でも踏みすぎたら、すぐにタイヤがロックするという大きなリスクと戦わなければなりません。その中のギリギリを突くわけですから、やはりブレーキは高度なドラテクが必要となります。

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