時間軸の考え方に基づき、BESTなブレーキングを目指すとき、非常に重要なのが、ブレーキ踏力と効きの関係がリニアであることです。
リニアとは、ブレーキを「1」の強さで踏むと、「1」の強さでブレーキが効き、「5」の強さで踏むと、「5」の強さでブレーキが効く、この状態ならば、フルブレーキングで、「10」の強さで踏むと、どれぐらい効くかは、想像することは簡単です。
しかし、ブレーキを「1」の強さで踏むと、「1」の強さでブレーキが効き、「2」の強さで踏むと、「5」の強さでブレーキが効くような状態では、フルブレーキングで、「10」の強さで踏むと、どれぐらい効くかは、想像ができません。
そうなると、ドライバーはブレーキングに自信が持てず、ブレーキングポイントを詰めることもできません。そして、もしこの状態で、ギリギリまでブレーキングポイントを詰めると、大きなリスクを背負うことになります。
ブレーキは、加速と違い、短時間の間で行いますから、ブレーキング中に、得られる減速感をもとに、微妙に踏力を変化させ続けるのは、至難の業です。特に、ブレーキング開始直後の踏力は、ある程度の“見越し”が必要です。それだけに、効きを最大限にイメージするためにも、ブレーキ踏力と効きの関係がリニアであることはとても重要な要素となります。